オフィス備品の在庫管理、ポイントと合理的4つの管理術とは

オフィス備品の在庫管理、ポイントと合理的4つの管理術とは
オフィス備品の在庫管理、ポイントと合理的4つの管理術とは
2021.02.17(更新日 2023.07.03)
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オフィスの備品・在庫管理については、「そもそも気にしたことがない」「効率的な方法がわからない」「社内の担当がやるから自分は関係ない」と考えている方もいるかもしれません。

しかし、備品は会社の資産であり、在庫管理は会社全体の課題です。ずさんな管理を続けていると、業務にもマイナスの影響を及ぼす可能性があるため、早めの改善が望まれます。

そこで今回は、徹底した備品・在庫管理によって得られる効果、管理のポイント、管理方法についてご紹介します。備品管理を担当する総務・労務の方は、ぜひご一読ください。

備品の在庫管理による効果

備品の在庫管理を徹底することで、以下のメリットを得られます。

備品の数や保管場所を正確に把握できる

在庫管理をきちんと行っていれば、いざ備品が必要なときに困ることがありません。例えば、備品の大半を占める消耗品は在庫切れを起こすことが往々にしてあります。「なくなったら発注」というなんとなくの流れで管理していることが要因だと考えられますが、あまり得策ではありません。 

消耗品には使う頻度や重要度が高いものもあり、中にはどうしても必要なタイミングがあるものも。肝心なときに在庫がないと、業務に支障をきたすおそれがあります。日頃からきちんと在庫管理をしていれば備品の補充がスムーズに行えるため、「必要なのに在庫がない」というトラブルを未然に防ぐことが可能です。

また、徹底した在庫管理によって備品の保管場所を固定すれば、備品を探す手間が省けます。浮いた時間を業務にあてることができるため、生産性の向上に繋がるでしょう。

仮にこれらの効果が十分に得られなくても、業務上の課題を浮き彫りにし、それに向けた有効な解決方法を模索するよいきっかけになるはずです。

消耗品の無駄遣いを減らせる

在庫管理の徹底は、消耗品の無駄遣いを防ぐことにも繋がります。

オフィス備品の中でも、とくに消耗品は管理が難しいとされています。当然、使用頻度が高いものは消耗するペースも早いため、こまめに補充しなければ切らしてしまうでしょう。対して、使用頻度が低いものは消耗するペースが遅いため、状況に応じて補充することが大切です。

備品の在庫がどのくらいあるのか、どのくらいのペースで減るのかなどは、しっかりした管理下で定期的にチェックしなくては把握しづらいものです。つまり、徹底した在庫管理は備品の使用頻度を見極め、購入備品が必要かどうかを判断するために重要といえるのです。無駄な備品の購入を止めたり、在庫の抱え込みを防いだりできるため、結果として経費削減に繋がります。

在庫管理のポイント

効率的な在庫管理は企業成長の助力となります。以下、4つのポイントに留意しつつ、在庫管理の基盤を構築しましょう。

保管場所の固定

備品の在庫管理を行うなら、保管場所の固定は必須です。オフィス内や倉庫などのざっくりした保管場所を決めるのはもちろん、室内でも備品の置き場所を固定し、整理整頓を徹底しましょう。

使用頻度や備品の種類(文具・工具・生活用品など)、分類を設けて保管すれば管理が容易になります。

個数の把握

整理した備品は、必ず個数を把握するよう徹底しましょう。ストックの量や発注のタイミングを定量的に判断できるため、備品の不足や余剰を防ぐことが可能です。

また、備品の必要数や在庫数、保管場所、発注先(仕入れ先)、品番、購入方法、購入サイクルなどをリスト化し、ひと目で状況を把握できるように整えましょう。発注から管理までのあらゆる情報・流れをリストにまとめておけば、仮に担当者以外の社員が備品の在庫数を調べたいときに、発注・管理担当者が不在でも作業が滞る心配はありません。

管理の担当者を決める

人員不足や業務量の多さなどから、在庫管理の担当者を設けていない企業もあるでしょう。しかし、「気づいた人、そのとき手が空いている人がやればいい」と担当者を決めずにいると、発注の重複や在庫切れなどが起きやすくなります。

些細なトラブルと思われがちですが、たった一つの備品を注文するだけでも会社はコストを払っています。「塵も積もれば山となる」と言うように、小さな金額でも徐々に会社を圧迫し、いずれ思わぬ弊害をもたらすかもしれません。こうしたトラブルを未然に防ぐためにも、管理担当者を設けることが大切です。

なお、在庫チェックや発注、補充をタイミングよく行うためには、すべての備品・在庫数を確認する必要があります。一人が一括して管理することも可能ですが、備品の種類や数が多い場合は担当者の負担が大きくなるので種類などによる分担も重要です。

新商品のチェック

消耗品などのオフィス備品は、定期的に新商品をチェックすることをおすすめします。

「会社を立ち上げたときから、または入社したときからこの備品だからずっとこれでいい」と考えるのは機会損失かもしれません。消耗品を含む多くの備品は、次々に新商品が発売されています。中には、会社で使っているものと同じ値段でも新商品のほうが性能がいいケースも少なくありません。

備品の性能は業務効率や作業のしやすさに影響するため、新しい情報をキャッチし、必要であれば乗り換え・入れ替えを検討するのも在庫管理の重要な仕事です。定期的に社員にアンケートを行い、備品に関する感想や意見を集めましょう。

効果的な管理方法

オフィス備品・在庫管理の重要性をお伝えしましたが、いざ実践しようと思ったとき管理方法に迷うこともあるでしょう。

管理方法はいくつかありますが、効果的とされるものを4つご紹介します。

場所・個数の管理方法

備品や在庫を保管する棚などにラベルを貼り、ひと目で保管場所をわかるようにしましょう。単純ですが視覚的にものの置き場所を認識できるため、探す時間を短縮できます。

また、管理する側としても備品の散乱などを防止できるため、残数管理がしやすくなります。見た目が似ている備品も、ラベルで確認できるため混乱が少なくなるでしょう。

無駄な発注・在庫切れを防ぐ管理方法

カンバン方式、または回覧板を使用することで、誤発注や在庫切れのリスクを防げます。

カンバン方式とは、トヨタ自動車の部品管理方法を消耗品管理に応用したもの。情報を記載したカンバンを備品につけ、使用後にカンバンを発注ボックスなどに入れます。

例)コピー用紙の在庫が2箱になったら発注を行うと仮定した場合
・ラスト2箱目にカンバンをつけ、その箱を開けた人がカンバンを発注ボックスへ入れる
・発注担当者(在庫管理担当者)がボックスを回収し、新しくコピー用紙を発注

カンバン方式を取り入れることで、発注する備品を可視化できます。これによって備品の使用量と発注量のバランスが整うため、無駄な発注や在庫切れなどを防ぐことが可能です。一方、回覧板はオフィス全体の備品不足を確認できます。社員一人ひとりのニーズと使用状況を把握したうえで、備品注文・発注量の設定・管理を行うことが可能です。

会議や会社の集まり、イベントなどで消耗品を大量に消費する事態に陥っても、回覧板を使えば事前に予定を把握できるため発注量の変更などもスムーズに行えるでしょう。

コストを削減する管理方法

文具やはさみ、朱肉などオフィスで使用する共用備品が見つからないという経験をした方は少なくないでしょう。誰が借りているのか把握できていない、借りた社員が返し忘れているなどさまざまな要因があるでしょうが、なくなった共用備品を何度も買い足すのは経費の無駄になってしまいます。

毎朝、または終業前に「備品を戻してください」と声をかけるのも一つの手ですが、何も言わなくても共用の備品がきちんと返却される仕組みをつくることが大切です。例えば、姿置きはひと目で備品が返却されていないとわかるので効果的です。

姿置きとは、文具の形状に穴を開けた厚紙を保管場所に敷き、そこに当てはめるよう置く整理整頓方法です(上記画像を参照)。オフィスごと、または部署ごとに姿置きを設置し、社員に徹底するよう周知すれば備品の返却防止に繋がります。 このほか、持ち出し時の記名や担当者への連絡を徹底させると備品の紛失を防止できるでしょう。

管理の時間を短縮する方法

備品・在庫管理における発注業務には手間と時間がかかります。発注権限を社員全員に与えたり、定期的に決まった量を発注することで業務の時短を図ることはできますが、いち社員に備品の発注権限を与えるのは不安が残ります。発注の手間は減りますが、管理担当者の知らないところで備品が増えると今度は管理が大変になってしまうので、注文時のルールや流れをきちんと決めることが大切です。

例えば、「社員が備品を注文するときはメールを利用し、cc機能で管理担当者と注文内容を共有する」など、発注を“見える化”することで齟齬が発生しにくくなるでしょう。

前述したカンバン方式や回覧板では、適宜発注業務を行う流れなので、どうしても手間がかかってしまいます。週一回、月一回とスパンを決めて毎回同じ量を注文すれば、発注業務・在庫管理の時短になるでしょう。 月初と月末の在庫確認で1ヵ月の使用量を計算し、それをもとに一回の発注量を決めましょう。少しでも在庫切れや過剰在庫などのリスクを軽減するため、発注量の計算は慎重に行うよう心がけてください。

より効率的に管理する方法も

備品・在庫管理をシステム化すれば、管理業務をスマートにこなせます。以下、物品管理システムとトランクルームの特長をご紹介します。

物品管理システム

物品管理システムとは、オフィス備品や在庫をデータとして管理できるシステムです。さまざまな機能が備わっており、「在庫数の把握」「適正在庫量の算出」「在庫調整」「発注漏れの防止」「棚卸しの効率化」などがシステムによって可能になります。

発注・管理担当者の負担が減るだけでなく、作業が減ることでほかの業務にあたることができ、生産性向上につながっていくでしょう。

トランクルーム

トランクルームは、簡単に言うと貸し倉庫です。めったに使用しない備品を社外の貸し倉庫に保管すれば社内のスペースに空きができるため、スペースを有効に活用できます。

最近では、Webで簡単に申し込めるサービスも登場しています。集荷の手配や保管状況の確認、配送などまで一貫して行ってもらえるので、届いたダンボールに荷物を詰めるだけと手間がありません。 これらのサービスを上手に活用し、無駄のないスマートなオフィスを目指しましょう。

在庫管理の徹底でオフィス備品の無駄をなくそう

種類が多く、管理が難しい備品をどう管理するかによって、オフィスの無駄を省くことができます。また、経費削減や業務効率化、生産性の向上にも効果が期待できるため、ご紹介したポイントやコツを参考に、ときにはシステムなどを利用しつつ在庫管理に力を入れてみてください。

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